2025年05月12日
【News LIE-brary】 新宿・伝久寺に謎の「青い集団」襲来!? レスターの奇跡、今度は歌舞伎町で再現かッ!?
けだるい月曜の朝っぱら、東京・新宿区歌舞伎町にほど近い古刹、伝久寺(でんきゅうじ)の静寂が、突如として破られたってハナシだ。午前7時すぎ、まだ眠い目をこすりながら通勤するリーマンどもを横目に、ド派手な青いジャージやサッカーユニフォームに身を包んだ、見るからに気合の入った若い衆が、ワラワラと寺の境内に集結しやがった。その数、およそ30人。一見してカタギじゃねぇ雰囲気の連中が、朝の静かな寺で一体何を始めるってんだ? 現場は一時騒然となったぜ!
「オイオイ、朝っぱらから何の騒ぎだよ?」「なんか青くね? 新手のデモか?」 近隣住民や通りすがりの人間たちは、遠巻きに様子を伺いながらヒソヒソ。そりゃそうだろ、普段は線香の煙と読経の声しか聞こえてこねぇような場所で、血気盛んなアンちゃんたちが大挙して押し寄せたんだからな。
本紙記者が命がけで(?)取材したところによれば、この「青い軍団」の正体は、新宿を根城にする草サッカーチーム「新宿ブルーフォックス」のメンバーとその応援団らしい。聞けば、今週末に開催される「新宿区民トーナメント」の決勝戦で、宿敵「渋谷ユナイテッド」(名前からしてスカしてやがる!)との大一番を控えてるんだと。 そこでコイツら、あの2015-16シーズンに全世界をブッ飛ばしたイングランド・プレミアリーグの覇者、レスター・シティFCの「奇跡の優勝」にあやかって、願掛けに来たってワケだ。なるほど、だから青いのか。レスターのチームカラーが青だからな。中には、当時のエース、ジェイミー・ヴァーディのユニフォームを着込んだヤツや、手作りのレスター応援旗を振り回すヤツまでいやがった。気合の入り方がハンパねぇ!
だが、なんでまた数ある寺社仏閣の中から、この伝久寺を選んだんだ? チームのリーダー格で、金髪に鋭い眼光を光らせる「アキラ」と名乗る男(20歳・自称フリーター)にマイクを向けると、こう啖呵を切ってきやがった。 「アァ? 伝久寺? なんか名前が強そうじゃねーか!『伝わる久しい寺』ってよ、俺らの勝利も末永く語り継がれるってコトよ! それに、こういう静かな場所でマジに気合入れて願掛けしたら、勝利の女神も微笑むってウチのオフクロが言ってたんだぜ!」 …オフクロかよ。意外と純粋じゃねーか。
続けてアキラはこうまくし立てる。 「レスター知ってんだろ? アイツら、誰もが『降格候補筆頭』とかナメてたのに、ありえねぇ奇跡起こして優勝だぜ? 俺らブルーフォックスもよ、万年一回戦負けの弱小チームだったけど、今じゃ決勝まで来たんだ。ここまで来たら、レスターみてーに下剋上キメて、渋谷のスカした奴らを泣かせてやんよ! そのための願掛けだ、文句あっかコラ!」 その瞳は、マジだった。コイツら、本気で「新宿の奇跡」を起こそうとしてやがる。
しかし、その行動はというと…まぁ、お世辞にも褒められたモンじゃなかった。 早朝から大声で自作の応援歌(♪俺ら新宿ブルーフォックス~奇跡を呼ぶ青い狼~♪ みたいなヤツ)を合唱し始めたり、お百度参りならぬ「レスター・ウォーク」と称して、肩を組んで境内を練り歩いたり。一部のメンバーは、持参した青いスカーフや小旗で、寺の灯篭や木々に飾り付けをしようとして、慌てて他のメンバーに止められる始末。しまいには、どこから取り出したのか、サッカーボールでリフティングを始めるヤツまで現れた。オイオイ、ここはサッカー場じゃねぇぞ!
近所に住む主婦(65)はこう語る。 「朝から大声で歌ってるから、何事かと思いましたよ。まぁ、若い子たちが一生懸命なのはいいけどねぇ…でも、お寺さんで騒ぐのはちょっとねぇ。神聖な場所なんだから」 通勤途中のサラリーマン風の男性(42)も、苦笑いを浮かべていた。 「いやー、ビックリしたね。最初、新手の宗教団体の集会かと思ったよ。サッカーの願掛け? 新宿も変わったなぁ。でも、なんか憎めないっていうか、ちょっと応援したくなる気もするから不思議だね。結果、どうなるか気になるぜ」
この騒ぎに、伝久寺の住職、伝久寺大悟(でんきゅうじ だいご)師(68)も、さすがに眉をひそめて本堂から出てきた。コイツら、説教食らって叩き出されるか…? と思いきや、意外な展開になった。 大悟住職は、リーダーのアキラと数分間、静かに話し込んだ後、なんと彼らの本堂での祈願を許可したんだ。ただし、「大声禁止」「境内での球技禁止」「ゴミは持ち帰ること」を厳命した上で、だ。 一体、どんな心境の変化があったのか? 大悟住職に話を聞いてみた。 「うむ…最初はワシも少々面食らったわい。だが、彼らの目を見たらな、そこには純粋な『勝ちたい』という想いしかなかった。昔のワシも、若い頃は無我夢中で何かに打ち込み、周りが見えなくなることもあったからのぅ…気持ちは少しわかる。あの、れすたー? とかいう異国の蹴球組の快進撃は、ワシも新聞で読んで知っておる。不可能を可能にする、というのは素晴らしいことじゃ。仏様も、若者の穢れなき願いを、無下にはされんだろうよ」 住職、話わかるじゃねーか! なんでも若い頃は、地元じゃ結構な「ワル」で鳴らしたなんて噂もあるらしいぜ、この住職。
この一件について、ストリートカルチャー評論家の竜崎カオル氏(夜露死苦大学名誉教授)はこう分析する。 「近年の若者たちは、かつての反抗的なヤンキー像とは異なり、仲間内での目標達成や自己実現に対し、ある種のスポ根的な純粋さを持つ傾向が見られます。今回の伝久寺での行動も、レスターという『奇跡の象徴』を媒介とした、彼らなりの決起集会、あるいは通過儀礼と言えるでしょう。方法は荒削りですが、その根底にあるのは『勝利への渇望』と『仲間との絆』。ただ、TPOはわきまえろよ、と言いたいところですがね(笑)。まぁ、こういう熱さが今の時代には必要なのかもしれませんな」
住職の説諭を神妙な顔で聞いていたブルーフォックス一行。リーダーのアキラは、祈願を終えて出てくると、清々しい顔でこう言い放った。 「住職のジッチャン、マジで懐が深いぜ! 俺らの気持ち、わかってくれた。これで負けたら、マジで新宿から出て行かなきゃならねぇくらいダセェ! 絶対勝つ! 勝って、優勝カップ持って、もう一回ここに来てジッチャンに礼を言うんだ! 見てろよ、渋谷の連中! 奇跡は、この伝久寺から始まってんだよ!」
朝の珍事から数時間。伝久寺にはいつもの静寂が戻り、ブルーフォックス一行が持ち込んだ青いグッズも綺麗に片付けられていた。 果たして、新宿の古刹で誓った「青い狐たち」の願いは、週末のピッチで本当に奇跡を呼び起こすのか? それとも、ただの朝の珍騒動で終わっちまうのか? 新宿の空の下、新たな伝説が生まれんのか、それともただの笑い話か。今週末の区民トーナメント決勝から目が離せねぇぜ! 続報に期待しろよな!